文芸部の部室の窓からは、ちょうど中庭の木が見える。何という名前の木かは知らない。中庭の湿っぽい地面に確かな根を張って、校舎と同じくらいの高さの身体を支えている、木。放課後、晴れていたなら葉の隙間から夕日が差し込むのだけど、その夕日は淡く、…
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