丘と水路と橋と火を

言葉と技術

掲載情報2016.10.22

【掲載情報】 「短歌研究」2016年11月号・特集「新進気鋭の歌人たち」に連作10首「lighthouse」と小エッセイ・ポートレートを寄せました。 これまでずっと憧れていた特集に、ずっと憧れて目標にしていた先輩たちや、負けていられない後輩と並ぶことができた…

国立国会図書館デジタルコレクションで読める個人的歌集リスト

本を買うにはお金がかかる。 しかし、世界には読みたい本・興味を惹かれる本が山ほどある。 この世は残酷である。 そんな時、図書館を使うというのはひとつの有効な手段である。 特に読みたい本がすでに出版からかなりの年月が経ったものである場合、さらに…

Amazonでいま買える、あなたに読んでほしい「短歌」の本

立場上*1、よく後輩や高校生から「短歌の本でおすすめありませんか?」と聞かれる。 そういうときは様々な歌人の作品を読むことができるアンソロジーを勧めたり、好きな短歌・歌人を訊いてその人が好きそうな本を勧めたりしている。 だが、そういう話をした…

「定型っぽく読める」を考える

1 序論——定型っぽく読める? 歌会など、短歌作品を数名で読んでいるときのことだ。参加者の一人がある歌を一読して、その歌に対する評に移る。私を含めた数名がそれを聴いている。評者による批評が進行して、歌の韻律についての話が持ち上がると、評者が「こ…

中庭の木

文芸部の部室の窓からは、ちょうど中庭の木が見える。何という名前の木かは知らない。中庭の湿っぽい地面に確かな根を張って、校舎と同じくらいの高さの身体を支えている、木。放課後、晴れていたなら葉の隙間から夕日が差し込むのだけど、その夕日は淡く、…

いつからか本が読めなくなった。 時間的な制約があるわけでも、肉体的な制約が生じたわけでもない。本によって、文字によって、情報を得ることがなくなったわけでもない。ただ、本に没頭するということが、自分のなかから抜け落ちたようだった。いつからか記…